移住して林業に転職しようか迷っているんだけど、危険って言われてどうしようか悩んでいます・・・
産業界で最も危険と言われているのが林業です。平成30年度では林業に従事していた人の中で1342人の死傷者が出ています。
今回は実際に林業に従事している私が、実際に作業中に危険な目にあったこと、遭いそうになったことを織り交ぜながら紹介したいと思います。
林業が危険な理由を5つ紹介します。
- ウルシ・スズメバチ・ダニなどの危険な動植物がいっぱい
- チェーンソー・刈払い機での危険
- 急斜面での滑落・丸太や石が落ちてくる危険
- 伐倒による危険
- 重機による危険
危険なことしかないです。
それぞれ解説していきます。
林業が危険な理由①:危険な動植物がいっぱい
人体に影響を与える危険な動植物がたくさんいます。それぞれ紹介します。
ウルシによるかぶれ
これが一番厄介です。作業中知らずにウルシに触れていて、その手で体を触ると、赤く腫れ痛痒くなります。
この腫れは2週間程度続きます。痒くて眠れないほど。
私もウルシには苦しめられていて、首や手などよく腫れています。
スズメバチなどのハチ類
クマとかよりよっぽど出くわす確率が高くて危害を加えられるのがハチです。
刺されるとめっちゃ痛い。
刈払い機を使っていると、ハチの巣を壊してしまったりして、大量のハチに襲われることもあります。
私もハチに手の甲を刺された時は、画鋲を勢いよく押し付けられたような痛みでした。
もし刺されてしまったら、毒を吸い取るとその後の腫れや痒みが小さく収まることもあります。
ポイズンリムーバーを携帯していると、少しは安心。刺されないのが一番ですが・・・
手の甲が刺されやすいので、作業は革手をして行いましょう。
ダニ類
ダニも厄介です。山で作業していても、彼らは小さいので全く気がつきません。
家に帰って体を触るとか体に食いついていることがあります。
私も1mm程度の大きさのダニに食われたことがあります。その時は痛くもかゆくもなかったのすが、近年ではマダニに刺されて死亡した事例も起きているので刺されないことが一番安全です。
刺されないためには、作業を終えたら着替えるとか、他の人にダニが付いていないかみてもらいましょう。
刺された場合、手でダニの体を引きちぎってとると、皮膚にダニの口だけ残ってそこが炎症することがあります。
ダニに刺された場合は医療機関に行って除去してもらいましょう。
ダニを除去する道具もあります。山に行くときの作業鞄に入れておくといざというときに使えますよ。
これの他にもマムシやツツガムシなど人間に危害を加える動物はたくさんいます。
林業に転職する際は、人的要因で危険なだけでなく、動植物のいる環境で仕事をすることを念頭に置いておくべきです。
林業が危険な理由②:チェーンソー・刈り払い機での危険
チェーンソーも刈払機も刃物が高速で回転しています。
体に当たればひとたまりもありません。
チェーンソーによる危険
林業では原付バイクくらい排気量のエンジンを積んだチェーンソーを使います。
操作を誤れば、自分の脚や体を傷つける危険性があります。
しっかりと訓練を積まなければいけません。
チェーンソーの刃が惰性で回転している時に足を滑らせ、刃が脚に当たったことがあります。その時は防護ズボンを履いていたので怪我はしませんでした。
私の周りでも、脚を切ったとか、顎を切ったとか様々な話を聞きます。
防護ズボンなどを履いて怪我をするリスクを減らさなければいけません。
刈払い機による危険
チェーンソーのように自分で自分を切るというよりは、刈払い機は相手に怪我を負わせてしまう可能性の方が大きいです。
作業者同士接近していると、はちが出てきて慌てて振り向いた時に、相手の脚を切ってしまった。という事例をよく聞きます。
私は体を切られたくないので接近作業にならないように作業しています。
刈払い機の刃は高速で回転しているので体に当たればひとたまりもありません。
体の一部が飛んでいくレベルです。
同僚と近づいて作業するのはやめましょう。
林業が危険な理由③:急斜面で滑落・丸太や石が落ちてくる危険
急斜面での作業は足を滑らせると落ちて怪我をします。
急斜面の上からは石や丸太も落ちていきます。これに当たるとただの怪我では済まないです。
急斜面で上と下に分かれて作業するのは禁物。上の作業者が切った丸太が下まで落ちていき、下の作業者に当たる可能性があるからです。
上下に分かれて作業しないように周囲をよく観察しています。
私の相手に怪我をさせてはいけないですし、相手に怪我をさせられてはたまったもんじゃないので、よく周囲を観察するようにしています。
山には危険がいっぱいです。
林業が危険な理由④:伐倒による危険
伐倒とは「木を倒すこと」ですが、これが一番危険です。
チェーンソーで伐倒方法を間違えれば自分の方に倒れてきたりして、木の下敷きになります。
逆に、伐倒方向の先に人がいて、下敷きになってしまったという話もあります。
一本の木を倒したら、その木に寄りかかっていた木が倒れてきて下敷きになる事故もあります。
伐倒に失敗して危ない思いをしたことがあります。これを防ぐには高いレベルの伐倒技術を習得し、周囲の安全観察を怠らないことが大切です。
技術を磨くことは当たり前ですが、周囲の様子を観察する力も必要です。
自分の作業ばかりに目がいっていると周囲が見えなくなり、怪我をする可能性が増します。
林業が危険な理由⑤:重機による危険
林業では重機を扱います。
丸太を加工したり、運んだりするのに不可欠です。
この重機での危険もたくさんあります。
重機が道から落ちてしまったり、作業者が重機と立木に挟まれて脚を失ったりと危ないことだらけです。
重機のオペレーターとコンタクトをとり、安全に作業するように心がけています。
事故につながらないように、重機オペレーターと作業者が密にコンタクトを取って作業する必要があります。
いい加減に作業をしていては命がいくらあっても足りません。
まとめ
- ウルシ・スズメバチ・ダニなどの危険な動植物がいっぱい
- チェーンソー・刈払い機での危険
- 急斜面での滑落・丸太や石が落ちてくる危険
- 伐倒による危険
- 重機による危険
主に5つのカテゴリーに分けて紹介してきました。
林業に転職しようと考えているあなたは、このような環境で仕事をすることになるとイメージしてください。
私は林業で背骨を折る大怪我をしました。
もう誰にも怪我をして欲しくないので、林業の危険をあえて紹介する記事を作りました。
参考になれば幸いです。
コメント
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